2025年06月10日

本日配信のメルマガ。2025年共通テスト数学1A第2問[2]

本日配信のメルマガでは2025年大学入学共通テスト数学1A第2問[2]を解説します。


【高校数学】読むだけでわかる!共通テスト数学の考え方
 http://www.mag2.com/m/0001641004.html


リクエスト等ございましたら、mm@a-ema.comまでお知らせください。


■ 問題

2025年共通テスト数1Aより

第2問

[2] 以下の問題を解答するにあたっては、与えられたデータに対して、次の値を
外れ値とする。

┌――――――――――――――――――――――――――――――――――――┐
| 「(第1四分位数)−1.5×(四分位範囲)」以下の値           |
| 「(第3四分位数)+1.5×(四分位範囲)」以上の値           |
└――――――――――――――――――――――――――――――――――――┘

 太郎さんは,47都道府県における外国人宿泊者数と日本人宿泊者数の動向を調べる
ため、それらに関するデータを分析することにした。外国人宿泊者数を、日本国内に
住所を有しない宿泊者の人数の1年間の合計とし、日本人宿泊者数を、日本国内に
住所を有する宿泊者の人数の1年間の合計とする。宿泊者数に関するデータは千の位
を四捨五入し、1万人単位で表したものとし、以下においては単位(万人)を省略して
用いることとする。例えば、「4567890人」は「457」とする。
 なお、以下の図や表については、国土交通省の Web ページをもとに作成している。

(1)
(i) 図1は、47都道府県における令和4年の外国人宿泊者数と日本人宿泊者数の
散布図である。なお、散布図には原点を通り、傾きが10の直線(破線)を付加して
いる。また、日本人宿泊者数が1000を超える都道府県の数は12である。

図1→http://www.a-ema.com/img/2025math1a_22_1.png

次の (a), (b)は、図1に関する記述である。

(a) 令和4年について、外国人宿泊者数が100を超え、かつ日本人宿泊者数が
2500を超える都道府県の数は2である。
(b) 令和4年について、日本人宿泊者数が外国人宿泊者数の10倍未満である
都道府県の割合は50%未満である。

(a), (b) の正誤の組合せとして正しいものは[タ]である。


[タ]の解答群
     ┌――――┬――――┬――――┬――――┐
     | {0} | {1} | {2} | {3} |
┌――――┼――――┼――――┼――――┼――――┤
| (a) |  正  |  正  |  誤  |  誤  |
| (b) |  正  |  誤  |  正  |  誤  |
└――――┴――――┴――――┴――――┴――――┘


(ii) 47都道府県における令和4年の外国人宿泊者数を分析した結果、外れ値となる
都道府県の数は8であった。
 一方、表1は47都道府県における令和4年の日本人宿泊者数を、値の小さい順に
並べ、その順に都道府県 P1, P2, … P47 としたものである。この中で、外国人
宿泊者数で外れ値となる都道府県(P 37, P40,P42, P43, P44, P45, P46, P47) に
印*を付けている。

表1→http://www.a-ema.com/img/2025math1a_22_h1.png

表1のデータにおいて、四分位範囲は[チ]となることから、令和4年の外国人
宿泊者数と日本人宿泊者数の両方で外れ値となる都道府県の数は[ツ]である。

[チ]の解答群
┌――――――――――――――――――――――――――――――――――――┐
|{0} 320  {1} 450  {2} 597  {3} 638  {4} 900           |
|{5} 966  {6} 1253  {7} 1261  {8} 1602  {9} 1864         |
└――――――――――――――――――――――――――――――――――――┘


(2) 47都道府県におけるある年の外国人宿泊者数をx, 日本人宿泊者数をyとし、
xとyの値の組を、それぞれ

(x1, y1), (x2, y2), ..., (x47, y47)
                _ _
と表す。x,yの平均値をそれぞれx,yとし、x,yの分散をそれぞれsx^2,
sy^2とする。また、xとyの共分散をsxyとする。

 47都道府県それぞれにおける外国人宿泊者数と日本人宿泊者数を足し合わせた合計
宿泊者数をzとし、その値を

zi=xi+yi (i=1,2,…,47)

と表す。例えば、i=7のときはz7=x7+y7である。
       _
 zの平均値をzとするとき
   _    _     _
zi−z=(xi−x)+(yi−y) (i=1,2,…,47)

である。このことに着目すると、zの分散をsz^2とするとき、sz^2=[テ]となる。


 また、令和4年のxとyの間には正の相関があることが図1からわかる。このこと
から、令和4年について、sx^2とsx^2+sy^2の関係として、後の{0}〜{2}のうち、
正しいものは[ト]であることがわかる。

図1(再掲)→http://www.a-ema.com/img/2025math1a_22_1.png


[テ]の解答群
┌――――――――――――――――――――――――――――――――――――┐
|{0} sx^2+sy^2−2sxy  {1} sx^2+sy^2−sxy  {2} sx^2+sy^2 |
|{3} sx^2+sy^2+sxy  {4} sx^2+sy^2+2sxy           |
└――――――――――――――――――――――――――――――――――――┘

[ト]の解答群
┌――――――――――――――――――――――――――――――――――――┐
|{0} sz^2>sx^2+sy^2  {1} sz^2=sx^2+sy^2           |
|{2} sz^2<sx^2+sy^2                         |
└――――――――――――――――――――――――――――――――――――┘


(3) 太郎さんが住む地域では、その地域に宿泊を促すためのキャンペーンとして、
キャンペーンA,Bが実施されている。
 太郎さんは、キャンペーンAの方がよいと思っている人が多いといううわさを
聞いた。このうわさのとおり、キャンペーンAの方がよいと思っている人が多いと
いえるかどうかを確かめることにした。そこで、かたよりなく選んだ人たちに、
キャンペーンA,Bのどちらがよいかについて、二択のアンケートを行ったところ、
アンケートに回答した35人のうち、23人が「キャンペーンAの方がよい」と
答えた。この結果から、一般にキャンペーンAの方がよいと思っている人が多いと
いえるかどうかを、次の方針で考えることにした。

┌―[方針]――――――――――――――――――――――――――――――――┐
|・“「キャンペーンAの方がよい」と回答する割合と「キャンペーンBの方が |
| よい」と回答する割合は等しい”という仮説を立てる。          |
|・この仮説のもとで、かたよりなく選ばれた35人のうち23人以上が    |
| 「キャンペーンAの方がよい」と回答する確率が5%未満であれば、その仮説|
| は誤っていると判断し、5%以上であればその仮説は誤っているとは判断  |
| しない。                               |
└――――――――――――――――――――――――――――――――――――┘

後の実験結果は、35枚の硬貨を投げる実験を1000回行ったとき、表が出た枚数
ごとの回数の割合を示したものである。

実験結果→http://www.a-ema.com/img/2025math1a_22_2.png

実験結果を用いると、35枚の硬貨のうち23枚以上が表となった割合は、
[ナ].[ニ]%である。これを、35人のうち23人以上が「キャンペーンAの方が
よい」と回答する確率とみなし、方針に従うと、“「キャンペーンAの方がよい」と
回答する割合と「キャンペーンBの方がよい」と回答する割合は等しい”という仮説
は[ヌ]。したがって、今回のアンケート結果からは、キャンペーンAの方がよいと
思っている人が[ネ]。

[ヌ],[ネ]については、最も適当なものを、次のそれぞれの解答群から一つずつ
選べ。

[ヌ]の解答群
┌――――――――――――――――――――――――――――――――――――┐
|{0} 誤っていると判断する  {1} 誤っているとは判断しない        |
└――――――――――――――――――――――――――――――――――――┘

[ネ]の解答群
┌――――――――――――――――――――――――――――――――――――┐
|{0} 多いといえる      {1} 多いとはいえない            |
└――――――――――――――――――――――――――――――――――――┘


※分数は(分子)/(分母)、xの2乗はx^2、マーク部分の□や太字は[ ]で表記して
います。

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■ 解説目次

 ◆1 第2問[2]はデータの分析
 ◆2 散布図を見る

(以下略)

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■ 解説


 ◆1 第2問[2]はデータの分析

2025年第2問[2]はデータの分析でした。

データの分析では、中学の内容の中央値、最頻値、四分位数などのほかに、
分散、標準偏差、共分散、相関係数などを扱います。

さらに、今回の問題では、外れ値を扱います。
外れ値とは、データの中で特に大きかったり小さかったりする値です。
そのデータを含めて分析すると精度のよい結果にならないため、一定のルールに
従って「外れ値」を計算し除外することがあります。

今回の問題では、四分位範囲の1.5倍を外れ値の計算に使います。

その他、データの分析の様々な内容についてまとめた記事も参考にしてください。

↓データの分析まとめ記事↓
http://a-ema.seesaa.net/article/483260333.html


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 ◆2 散布図を見る

では早速問題を解いていきます。

今回の問題では、令和4年の外国人宿泊者数と日本人宿泊者数について分析します。

図1→http://www.a-ema.com/img/2025math1a_22_1.png

この図1について(a),(b)の正誤の組み合わせを考えます。

(a) 令和4年について、外国人宿泊者数が100を超え、かつ日本人宿泊者数が
2500を超える都道府県の数は2である。
→つまり、100より右、2500より上の範囲のデータを探します。
その範囲にはデータは2つしかないように見えるので、「正」ですね。

(b) 令和4年について、日本人宿泊者数が外国人宿泊者数の10倍未満である
都道府県の割合は50%未満である。
→横軸に対して縦軸が10倍以下のデータを考えます。図の点線は・・・


つづく


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解説の続き・解答や公式一覧などは・・・

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